桶川ストーカー事件の全貌と警察の闇!清水潔が暴いた隠蔽の真実
事件の全貌と警察の腐敗を暴いた清水潔氏の取材記録は、後に単行本および新潮社文庫から『桶川ストーカー殺人事件―遺言』として出版された。この書籍は日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞を受賞するなど、日本のノンフィクション界において金字塔と評されている。
本書が白日の下に晒した警察の虚偽と改ざんの証拠は、国会でも激しい追及の対象となった。埼玉県警察の幹部を含む警察官12人が懲戒処分を受け、告訴状改ざんに関わった警察官は有罪判決を受けた。組織的な隠蔽工作が司法の場で認定された瞬間だった。
さらに、猪野詩織さんの無念の死と遺族の戦いは、法制度そのものを動かした。事件の翌年である2000年、日本で初めてとなる「ストーカー行為等の規制等に関する法律(ストーカー規制法)」が議員立法によって異例の速さで成立・施行された。法改正の原動力となったのは、一人の女性の命の犠牲と、真実を追った調査報道の力だった。