Gackt『ジャーニー スルー ザ ディケイド』解剖と最新配信
2000年代末、特撮ヒーロー作品の音楽シーンは大きな分岐点を迎えていた。それまでの特撮ソングは専門の歌手やアニソンアーティストが担うケースが主流であり、メインストリームのポップミュージックとは一定の距離が保たれていた。その固定観念を根底から打ち砕いたのが、平成仮面ライダー10周年記念作品『仮面ライダーディケイド』の主題歌プロジェクトである。
圧倒的なカリスマ性と独自の美学を持つGACKTの参戦は、まさに衝撃的なニュースだった。ロック、クラシック、ダンスビートを融合させた先進的なサウンドメイキングは、当時のJ-POPファンにも新鮮な驚きを与えた。画面越しに響く彼の重厚な低音ボイスは、9つのライダー世界を巡る『ディケイド』の混沌とした旅路に揺るぎない骨組みを与えたのである。