名機Ah-1コブラ徹底解剖!陸自での激動運用史と最新後継機動向
ベトナムの密林地帯で輸送ヘリが浴びた猛烈な対空砲火が、すべての発端だった。兵員を運ぶヘリコプターを敵の待ち伏せから守り、制圧射撃を加える専門機が喉から手が出るほど求められていたのだ。老舗メーカーのベル・ヘリコプターは、傑作汎用機UH-1のコンポーネントを巧みに流用しつつ、前代未聞の専用機開発へと舵を切った。
同社草創期に独創的なスタビライザー・バーを開発した技術者アーサー・M・ヤングの設計哲学は、ローターシステムの信頼性としてこの新鋭機にもしっかりと息づいている。さらに、合理的経営手法で国防総省を統率したロバート・マクナマラ長官の軍近代化方針が開発スピードを一気に加速させた。こうして完成したAH-1 コブラは、パイロットとガンナーが前後に並ぶタンデム複座レイアウトを採用。前面投影面積を極限まで削ぎ落としたシルエットは、被弾面積の低減と高速飛行性能を両立させ、ヘリコプター戦術に革命を起こした。