獄中の木嶋佳苗から届いた未公開肉声と婚活連続殺人の知られざる闇

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事件の発端は2009年、埼玉県富士見市の駐車場で発見された1台のレンタカーだった。車内で亡くなっていた男性の遺体から睡眠導入剤の成分が検出され、警視庁刑事部捜査第一課と埼玉・千葉両県警の合同捜査本部が動き出したことで、背後に潜む「婚活サイトを利用した連続不審死」の全貌が暴かれることになる。

だが、捜査は難航を極めた。直接的な殺害の物的証拠や自白が存在しなかったからだ。練炭を用いた一見自殺に見える手口、周到に隠滅された証拠。刑事司法・裁判実務の現場において、状況証拠の積み重ねだけで死刑を立証することは極めて高いハードルを伴う。最高裁判所が上告を棄却し死刑判決が確定するまで、裁判官や検察官、弁護人が繰り広げた攻防は、日本の司法史に残る壮絶な間接証拠裁判のモデルケースとなった。

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