トヨタを世界最強へ導く豊田章男の正体!異端の経営改革と未来構想
トヨタ自動車会長・豊田章男は何がすごいのか。多くの経済アナリストが指摘するのは、官僚主義に侵されていた巨大組織のカルチャーを、根本から叩き壊した冷徹なまでの人事・組織改革だ。
かつての大企業病の象徴だった「稟議書の山」と「役員会の根回し」を廃止。役員階層を大幅に削減し、現場のリーダーが即断即決できるフラットな組織構造へと作り変えた。社内政治に長けた幹部ではなく、現場で手を汚し、泥臭く汗を流す人間を引き上げる。この血の通った抜本改革こそが、トヨタの意思決定スピードを劇的に加速させた原動力である。
「自分は社長でも会長でもなく、ただのカーガイ(クルマ好き)だ」。そう言い切る彼のリーダーシップは、権威に甘える旧態依然とした日本の経営スタイルとは対極に位置する。危機のたびに先頭に立ち、自らの言葉で社員やファンに語りかける。その愚直な姿勢が、グループ総数37万人を超える巨艦を一枚岩にした。