カルトから批評の旗手へ 芸人永野が放つ毒舌と知性の正体とは

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永野の芸風を語る上で欠かせないのが、彼自身の血肉となっているオルタナティブロックの精神だ。90年代のグランジやパンク、ポストパンクの系譜に強い愛着を持つ彼は、メインストリームへの激しいカウンター意識を常に滾らせている。ニルヴァーナやマイ・ブラディ・ヴァレンタインといったバンドが持っていた「疎外感」や「美しき歪み」は、そのまま彼のコントのDNAとなっている。

初期から一貫して磨き上げられてきたシュールコントは、起承転結を拒絶した純度の高い不条理劇だ。観客に媚びず、ただ自らの脳内にある違和感をステージに投げつける。そのアプローチは、伝統的なお笑いのフォーマットというよりも、極めて先鋭的なアングラ演劇やノイズミュージックの手触りに近い。ロック少年が抱いたままの純粋な怒りと孤独が、いま熟練の話術と結びつき、独自の笑いとして昇華されている。

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