日本超え目前か?韓国の平均寿命が急伸した医療改革と格差のリアル
長寿化のもう一つの原動力は、国を挙げて育成されてきた医療・バイオ産業の急成長だ。バイオシミラーの受託製造から先端創薬、AIを活用した画像診断技術まで、ソウル近郊のクラスターには巨額の資本が流れ込む。最先端の医療技術が国内の大学病院に即座に導入される循環が確立された。
しかし、そのハイテク医療の恩恵が国民全員に均等に行き渡っているとは言い難い。OECD諸国の中で最悪レベルの数値を記録し続けているのが、韓国の「高齢者相対的貧困率」だ。年金制度の成熟が追いつかないまま超高齢化へ突入したため、廃品回収のリアカーを引く高齢者の姿が都市部の路地裏に溢れる。富裕層が最先端バイオ医療の恩恵をフルに享受して優雅な老後を送る一方、貧困に喘ぐ高齢層が公的扶助の隙間で孤独死を迎える。この容赦ない格差こそが、華々しい平均寿命のグラフに隠された最大の暗部である。