永田町スキャンダルの系譜と現在地:中川郁子氏の「路上キス」報道から11年、政治家とメディアの距離感はどう変わったのか
この報道を振り返る上で避けて通れないのが、メディアの報じ方におけるジェンダーバイアスの問題だ。当事者である門氏に対する批判以上に、中川氏に対するバッシングの方が苛烈を極めた印象は否めない。「未亡人でありながら」「女性の身でありながら」といった、前時代的なモラルを押し付ける言説がメディアやネット上に溢れかえった。
男性政治家の女性スキャンダルが「英雄色を好む」といった文脈でどこか容認されがちだった時代背景と比較すると、女性政治家に対する世間の目は明らかに厳しかった。この二重基準は、現在の政界におけるジェンダー平等の議論にもつながる重要な論点である。