やっぱり猫が好きキャストの現在!恩田三姉妹の知られざる裏話
『やっぱり猫が好き』を語る上で絶対に外せないのが、若き日の三谷幸喜の存在だ。当時まだ新進気鋭の劇作家だった三谷が手掛けた脚本は、恩田三姉妹の個性を極限まで引き出すための精巧な仕掛けに満ちていた。
現場では「どこまでが台本で、どこからがアドリブなのか」が常に議論の的となった。三谷の緻密に計算された台詞回しに対し、女優陣が現場の空気感で仕掛ける即興のリアクション。本番中にキャスト自身が笑いを堪えきれず吹き出してしまう場面すら、そのまま放送の電波に乗った。この生々しいグルーヴ感こそが、深夜の視聴者を共犯関係へと引きずり込んだ最大の要因だ。
予定調和を嫌い、役者の素の魅力を極限まで引き出す三谷の劇作術は、本作で完全に開花したと言っても過言ではない。のちに日本を代表するヒットメーカーとなる彼の原点が、この四畳半のマンションセットに凝縮されていたのだ。