「恩赦はいらない」批判が噴出する理由とは?被害者感情と制度の限界
Q1:恩赦を受けると過去の前科は完全に消えるのですか?
A1:前科の記録そのものが抹消されるわけではありません。近年の恩赦で主流となっている「復権」は、罰金刑を受けたことで一定期間制限されていた医師免許や調理師免許の取得資格、選挙権などを再び有効にする措置であり、有罪判決を受けた歴史的事実そのものが消えるわけではありません。
Q2:重大犯罪(殺人や性犯罪)の犯人も恩赦で釈放されることはありますか?
A2:近年の国家慶事に伴う政令恩赦では、殺人や強盗、性犯罪などの凶悪犯罪者は対象から完全に除外されています。個別恩赦において長期間模範囚として服役した無期懲役囚の減刑が行われる極めて稀なケースを除き、社会的な危険性が高い犯罪者が突然釈放されることは事実上ありません。
Q3:なぜ被害者の同意なしに恩赦が認められるのですか?
A3:現行の恩赦法が作られた時代背景として、国家が刑罰権を行使・免除する公法上の手続きと位置づけられており、被害者の個別承諾を要件として組み込んでいないためです。しかし、この点こそが現代の被害者支援の理念と真っ向から衝突しており、抜本的な法改正を求める声の主因となっています。