辺野古沖で起きた作業船転覆事故の真相と見過ごされた危険要因
辺野古沖、とりわけ大浦湾側の工事は「マヨネーズ並み」と形容される超軟弱地盤の存在によって、当初から世界でも類を見ない超難関の海洋土木・港湾工事とされてきた。海底深くまでサンドコンパクションパイル(砂杭)を打ち込む地盤改良工事は、莫大な時間と費用を要する。この技術的難度の高さが、現場に無言の重圧を与え続けている。
防衛省は度重なる設計変更と工期延長を余儀なくされてきた。遅れを取り戻さなければならないという強烈な焦燥感が、現場の作業判断を狂わせる土壌になっていなかったか。危機管理・安全工学の専門家は「大型プロジェクトで重大事故が起きる際、直接的な引き金は自然現象であっても、根本原因は工期プレッシャーによる安全マージンの削り取りにある」と指摘する。今回の大破・転覆も、その延長線上にある構造的悲劇と捉えるべきだ。