民藝の父・柳宗悦が解き明かす「用即美」と無名職人が生む究極美

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東京帝国大学在学中、志賀直哉や武者小路実篤らと共に雑誌『白樺』の創刊に参加した青年時代。当初の感性論や西洋美術への心酔は、やがて朝鮮半島の磁器や日本の古道具との出会いによって、大きな転換を迎える。

彼の思考は単なる美術評論にとどまらない。仏教の浄土思想や妙好人の信仰に触れる中で、彼の探求は深い宗教哲学・美学へと昇華していった。自力ではなく他力、すなわち個人のエゴを捨て去った無心の仕事の中にこそ、絶対的な美が宿るという確信である。

白樺派から出発した人間肯定の精神は、やがて「個の超克」という独自の宗教的境地に達した。自己の銘を入れない名もなき手仕事に神聖な価値を見出した視点は、西洋近代の個人主義的芸術観に対する強力な異議申し立てでもあった。

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