「ねぎ塩牛丼」の元祖らんぷ亭はなぜ消えた?買収劇と復活の深層

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時計の針を1980年代末へと巻き戻す。当時、流通業界の覇者として君臨していた株式会社ダイエーの創業者・中内㓛は、小売だけでなく食のインフラをも掌握しようと猛烈な勢いで事業を拡大していた。その巨大な流通網とバイイングパワーを武器に、ファストフード市場へ本格参入を果たすべく立ち上げられたのが「神戸らんぷ亭」である。

先行する吉野家が築き上げた牙城を切り崩すため、ダイエーグループが注ぎ込んだリソースは莫大だった。神戸というハイカラな都市の名を冠し、ウエスタン調の温かみある店舗デザインを採用。殺伐としがちだった従来のカウンター型店舗とは一線を画す空間づくりで、若者や女性客の取り込みを図った。流通王が描いた青写真は、極めて野心的だったのだ。

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