没後6年、柄本明が今明かす「志村けんとの狂気」――伝説のコントが遺したもの
もともと、二人の出自はまったく異なる。志村けんは、言わずと知れたテレビコントの帝王。対する柄本明は、アングラ演劇出身の実力派俳優だ。交わるはずのなかった二人の線が交差したきっかけは、志村からの熱烈なオファーだったという。
「役者さんとコントがやりたい」。そう望んだ志村が白羽の矢を立てたのが、柄本だった。最初は戸惑ったという柄本だが、いざ現場に入ると、志村の「笑いに対する異常なまでの真摯さ」に圧倒された。こうして生まれたのが、あの伝説の「芸者コント」である。白塗りの二人が、ただただくだらない会話を繰り広げる。だが、そこには演劇の舞台さながらの緊密な空気が流れていた。