家康の野望が刻まれた日本最大の天守台へ——2026年、駿府城公園で目撃する「歴史の地層」と進化する史跡観光の今
発掘調査がもたらした最大の奇跡は、家康が築いた徳川期の天守台の下から、豊臣秀吉の命によって築かれたとされる「豊臣期の天守台石垣」が姿を現したことだ。一つの史跡内で、異なる権力者が重ねた歴史のレイヤーを同時に目撃できる場所は全国的にも類を見ない。
荒々しい野面積みの豊臣期石垣と、精巧に削り出された切込ハギの徳川期石垣。その明瞭なコントラストは、単なる建築様式の違いを超えて、安土桃山時代から江戸時代への権力の推移を雄弁に物語る。足元の石一つひとつに刻まれた傷痕や刻印が、当時の緊張感をリアルに伝えている。