マット界の巨星・坂口征二が遺した最高傑作——猪木を支え、新日本プロレスを救った「強さと経営」のリアル【2026年最新解剖】
明治大学時代、1965年の全日本柔道選手権を制した男の体格は圧倒的だった。身長196センチ、体重115キロ。当時としては規格外の巨躯と、圧倒的な足技・抑え込み技術。東京五輪への出場を熱望されながらも、日本プロレス協会へと足を踏み入れさせたのは、プロの舞台に対するあくなき挑戦心だった。
「柔道王がプロレスで通用するのか」。当時のメディアは懐疑的だった。しかし、アメリカ遠征でジャイアント馬場やアントニオ猪木と揉まれる中で、彼のスケール感は開花する。荒々しくも美しいドロップキック、そして破壊力抜群のアトミック・ドロップ。「世界の荒鷲」の異名は、全米のマット界をも震撼させた。
ただ強いだけではない。畳の上で培われた真剣勝負の凄みと、観客を魅了するプロとしての華やかさ。この二面性こそが、後に彼がプロレス界で果たす巨大な役割の原点となったのだ。