激流が育む極上魚と巨大煙突の街!知られざる佐賀関の魅力解剖
半島の最東端、関崎の断崖に立つ関埼灯台は、1901年(明治34年)に初点灯した大分県最古の洋式灯台だ。らせん階段を思わせる優美な白亜の塔体は、今も豊予海峡を航行する無数の船舶を見守り続けている。晴れた日には、わずか14キロメートル先に愛媛県の佐田岬半島が驚くほど鮮明に迫り、四国と九州の近さを肌で実感できる。
この海峡は、中世の戦国大名・大友宗麟にとっても死活を制する要衝だった。豊後府内(現在の大分市中心部)を本拠に南蛮貿易を推し進めた宗麟は、瀬戸内海の制海権を握るために佐賀関の港を重視し、水軍の拠点を置いた。鉄砲や火薬、異国の珍品を積んだ南蛮船や交易船が、この急峻な海峡を風待ちしながら行き交った往時が偲ばれる。
灯台の周辺には天体観測施設を備えた関崎海星館が整備され、昼は海峡のパノラマ、夜は満天の星と対岸の四国の街明かりが広がる。歴史の奔流と雄大な自然が、この岬の突端で静かに重なり合っている。