青色Ledノーベル賞の全貌!不可能を可能にした3人の軌跡と現在
青色LEDの開発において最大の障壁となったのは、発光材料の選定と結晶成長の難しさでした。当時、世界中の研究者たちが青色発光材料の候補として挙げていたのは、主にセレン化亜鉛(ZnSe)と窒化ガリウム(GaN)の2種類です。
多くの大手電機メーカーや大学の研究機関は、結晶化が比較的容易なセレン化亜鉛の開発へと雪崩を打ちました。一方の窒化ガリウムは、青色発光に適した優れた物性を持つものの、以下の致命的な欠点を抱えていたため「青色LED なぜ難しい」と問われた際の最大の原因となっていたのです。
・基板との格子不整合:GaN結晶を成長させるサファイア基板との原子配列ピッチが合わず、表面に無数の欠陥(クラック)が入ってしまう。
・p型半導体が作れない:発光に必要なp型GaNを生成する手法が確立されておらず、世界中の科学者が匙を投げていた。
「GaNに手を出すのは無謀」「20世紀中の実用化は100%あり得ない」と学界全体が背を向ける中、この困難極まる窒化ガリウムの実用化に人生を賭けたのが、日本のパイオニアたちでした。