感性を撃ち抜く現代アートの迷宮!初台で出会う至高の名作と建築
このギャラリーを語る上で、建築家・柳澤孝彦による卓越した空間設計を抜きにすることはできない。氏が手がけた緻密な建築デザインは、巨大な複合施設の中にありながら、驚くほど親密で有機的なスケール感を維持している。展示室へと続くアプローチを歩くだけで、日常の意識からアートを享受するための精神状態へと自然に切り替わっていく。
最大の特徴は、彫刻のように削り出された天井と、そこから計算し尽くされて差し込む光のグラデーションだ。ホワイトキューブ特有の冷徹さを排し、厳選された木材を随所に配することで、温もりと緊張感が同居する空間を生み出した。展示室ごとのプロポーションの妙が、巨大なインスタレーションから繊細な小品までを完璧な調和の中で受け止める。建築そのものがひとつの巨大な芸術作品として機能しているのだ。