出版界の怪物が放つ熱狂の正体!幻冬舎・見城徹の冷徹な勝負眼
見城徹の真骨頂は、理屈や市場データではなく「たった一人の狂気」を信じ切る姿勢にある。名著『たった一人の熱狂』に刻まれた通り、ビジネスやクリエイティブにおける本物のブレイクスルーは、会議室の多数決からは決して生まれない。彼が著者に迫る熱量は異常だ。相手の全作品を徹底的に読み込み、心臓の奥底を突く手紙を書き、何年もかけて信頼を勝ち取る。この愚直なまでの情念こそが、誰も見たことのない傑作を引きずり出す起爆剤となってきた。
しかし、情念の人という一面だけで見城徹を捉えると本質を見誤る。その裏には、冷徹極まりないプラグマティズムと緻密なメディア・エンターテインメント戦略が息づいている。本を一過性の紙束で終わらせず、社会現象へと昇華させるための宣伝プロモーション、メディアミックスの仕掛けは常に計算し尽くされている。直感と冷徹な計算。この相反する二面性が同居しているからこそ、彼は数十年にわたり勝負に勝ち続けているのだ。