運命の分岐点から30年――栗山英樹と福島弓子、それぞれの選択が日本の野球界にもたらしたもの
一方の栗山は、日本ハムの監督としてリーグ優勝、日本一を達成し、2023年のWBCでは日本代表を率いて世界一の座を奪還した。彼の指導法は「信じること」。選手を我が子のように愛し、時には厳しい決断を下しながらも、常に寄り添い続けるスタイルは、現代のスポーツ界における新しいリーダー像を確立した。
栗山が現在も独身を貫いている理由は本人のみぞ知るところだが、彼を知る関係者は「彼は野球と、教え子たちと結婚したようなものだ」と口を揃える。自宅のある北海道・栗山町に私設球場「栗の樹ファーム」を作り、少年野球の普及や自然との共生を実践する姿は、世俗的な家庭の枠組みを超えた、ある種の「求道者」としての生き様を感じさせる。