愛犬の歩き方に異変?肉球やけどの初期症状と命を守る応急処置
やけどの被害を最小限に食い止める最大の鍵は、極めて軽微な初期兆候を見逃さない観察力にある。「公益社団法人日本動物病院協会」に所属する専門家や現場の「獣医師」らは、散歩後のわずかな行動変化に注目するよう呼びかけている。犬が見せる肉球の異変は、重症度に応じて明確な段階を踏んで進行していく。
第1段階として現れるのが、局所の赤みと執拗な舐め行動だ。肉球のパッド部分が普段よりも赤黒く充血し、しきりに足を気にしたり前足で顔をこすったりする動作が見られる。この段階で気づけば数日の安静と外用ケアで軽快するが、放置すると第2段階である水ぶくれ(水疱)の形成や表皮の浮き上がりへと発展する。皮膚が熱によって剥がれかけると、地面に足を着くのを嫌がって片足を上げたり、体重をかけないようなぎこちない歩行異常(跛行)を呈するようになる。
さらに深刻な第3段階に突入すると、表皮が完全に脱落して鮮紅色の肉芽組織が露出し、出血や体液の浸出を伴う重度の「イヌの皮膚疾患」へと悪化する。露出した組織から細菌が侵入すれば、蜂窩織炎や敗血症といった全身感染症へ波及する危険性すら孕んでいる。歩行の違和感や患部の熱感は、愛犬からの無言のSOSにほかならない。