4歳で別れた母への想い。ムロツヨシが喜劇王へと駆け上がった真実
4歳の頃、両親が離婚。親権を持った父親は別の家庭を持ち、幼いムロツヨシと姉は親戚である伯父・伯母の家に預けられることとなった。両親のぬくもりを十分に知らぬまま過ごした子供時代。親戚に気兼ねしながら生きる日々は、否が応でも彼に「他者の感情を先回りして読む力」を植え付けた。
「嫌われたくない」「ここにいていい理由がほしい」。その一心で見出した術が、周囲を笑わせることだった。自己主張を抑え、空気を察知し、ピエロのように笑顔を振りまく。芸名をあえてカタカナの「ムロツヨシ」にしたのも、自分を産んでくれた母がどこかで別の人生を歩んでいるなら、本名で有名になって迷惑をかけたくないという、極めて純粋で切実な配慮からだった。彼が放つユーモアの根底には、哀愁と他者への深い思いやりが宿っている。