名優・杉山佳寿子の軌跡と魂の演技!ハイジ誕生の知られざる裏側
彼女の凄みは、決して「無垢な少女」の枠に収まらない圧倒的な役幅にある。『科学忍者隊ガッチャマン』の白鳥のジュンで見せた凛とした大人の女性の佇まいと哀愁。一転して『うる星やつら』のテンちゃんでは、愛嬌と毒舌が同居する関西弁の宇宙人幼児を見事に演じ分け、視聴者を爆笑と困惑の渦に巻き込んだ。
さらに『キテレツ大百科』のコロ助では、武士言葉を操るからくりロボットという特異なキャラクターに、どこか憎めない愛嬌と温もりを与えた。「〜ナリ」という語尾ひとつ取っても、単調な繰り返しに陥ることなく、感情の機微を無段階で変化させる職人的なコントロールが光る。彼女が演じることで、突飛な設定のキャラクターたちにも血が通い、まるで隣の部屋に本当に住んでいるかのようなリアリティが宿ったのだ。