早生まれは本当に不利なのか?学力と生涯年収に及ぶ格差の真実
相対年齢効果が最も残酷な形で可視化されるのが、育成年代のスポーツの世界である。Jリーグの下部組織(ユースチーム)やプロサッカー選手の登録月を調べると、4月〜6月生まれが圧倒的多数を占め、早生まれの選手は極端に少ない。日本スポーツ振興センター(JSC)が関与する各種タレント発掘事業や強化指定選手の選考においても、同様の偏重が長年指摘されてきた。
発育心理学の知見によれば、幼少期のスポーツ指導者は「現時点での体格や走力」を「将来性のある才能」と混同しやすい。身体が大きく足が速い4月生まれの子どもが選抜チームに選ばれ、より質の高い指導、優れた練習環境、ハイレベルな試合経験を独占する。一方で、早生まれの子どもは「自分には運動の才能がない」と思い込み、早期にスポーツを諦めてしまう。環境の格差が実力の格差を後天的に作り出しているのだ。