伝説の鮨職人が紡ぐ至高の一貫——金沢「小松 弥助」が今なお世界中の食通を魅了し続ける理由【2026年最新ルポ】
この店を語る上で欠かせないのが、他の追随を許さない独特の仕込みと提供スタイルだ。なかでも細かく包丁を入れたアオリイカにウニを添えた握りは、口に入れた瞬間に解けるような食感と甘みが爆発する伝説の逸品。職人の包丁仕事が素材のポテンシャルを極限まで引き出す見本のような一皿である。
炙ることで脂の旨味を凝縮させたノドグロの手巻きや、口の中でふんわりと消えていく煮穴子も、訪れる者を虜にしてきた。食材の鮮度に甘えることなく、一手間も二手間もかけることで生まれる立体的な味わい。それこそが、何十年にもわたって食通たちの舌を唸らせてきた理由である。