笑顔の裏の過酷な掟と今を追跡!歴代うたのお姉さんが紡ぐ物語
すべては1961年、白黒テレビがようやく一般家庭に普及し始めた時代に始まった。初代うたのおねえさんを務めた眞理ヨシコは、手探り状態だった子ども向け教育番組の黎明期において、スタジオに集まる子どもたちと真摯に向き合い、番組の骨格を築き上げたパイオニアだ。童謡やクラシックの基礎を持ちながらも、敷居の高さを感じさせない語りかけるような歌唱法は、その後の規範となった。
当時の放送は生放送が中心で、スタジオは何が起こるかわからないハプニングの連続。泣き出す幼児を抱き上げ、予定調和の利かない空間をアドリブと歌声でまとめ上げる技術は、まさに至難の業だった。眞理ヨシコが確立した「子どもの目線に立ち、同じ温度で感情を分かち合う」という姿勢は、現在に至るまで半世紀以上、一度も途切れることなく後進たちへ継承されている。