夏目雅子が放った一瞬の閃光!銀幕に刻まれた脱皮と覚悟の裏側
1982年に公開された『鬼龍院花子の生涯』は、女優・夏目雅子の運命を根底から塗り替えた。メガホンを取った鬼才・五社英雄監督は、彼女の内に秘められた野生と凄みを引き出すため、一切の妥協を許さない過酷な現場を作り上げた。土佐の俠客の世界で翻弄されながらも気高く生きる養女・松恵役。夏目雅子は、それまでまとっていた上品なヴェールをかなぐり捨て、全身全霊で役と同化した。
スクリーンに映し出された彼女の裸身は、息を呑むほどに白く、そして痛々しいほどに力強い。有名な「なめたらいかんぜよ」という啖呵とともに放たれたその肉体美は、男社会の暴力性と不条理に抗う女性の誇りそのものだった。東映の看板を背負い、大立ち回りを演じた彼女の覚悟に、映画館を埋め尽くした観客はただ圧倒されるしかなかった。