外国の安楽死は日本人も選べる?スイスの条件と費用、尊厳死との違い
スイスの支援団体を利用して最期を迎えるまでのプロセスは、極めて事務的かつ厳格に管理されています。衝動的な決断を防ぐため、申請から実行までには数か月から半年以上の期間を要するのが一般的です。
ステップ1:書類申請と予備審査
団体の会員登録を行い、本人の自筆による「安楽死を希望する理由書(申述書)」、かかりつけ医による過去すべての詳細な医療記録、診断書を提出します。すべての書類は英語またはドイツ語、フランス語に正式翻訳(公認翻訳)する必要があります。
ステップ2:仮承諾(プロビジョナル・グリーンライト)の発行
団体の協力医師が医療記録を精査し、スイスの基準に適合していると判断した場合、現地渡航を許可する「仮承諾」が出されます。これを得て初めて現地への渡航計画を立てることが可能になります。
ステップ3:現地での医師による複数回面談
スイス到着後、現地の独立した医師と最低2回の対面診察・面談を実施。本人の意思が揺らいでいないか、判断能力が保たれているか、他者からの強制がないかを厳重に確認し、最終的な致死薬(主にペントバルビタールナトリウム)の処方箋が発行されます。
ステップ4:致死薬の投与と警察による現場検証
団体の施設にて、家族や付き添い人が見守る中、本人が自らの手で薬を服用(または点滴を開通)します。数分で深い眠りに落ち、呼吸が停止します。逝去後は直ちに現地の警察と検死官が呼ばれ、事件性がないか、本人の意志による自死であったかどうかの現場検証と録画確認が行われます。