土俵を揺るがす波乱の瞬間!横綱を破る金星の価値と番狂わせの真実
金星の価値は、名誉やファンの称賛だけで終わらない。日本相撲協会が定める給与体系には、この大金星を勝ち取った力士に対する極めて実利的な評価システムが組み込まれている。その中核を担うのが「力士報奨金」と呼ばれる制度だ。
仕組みは明快でありながら、極めて強烈だ。平幕力士が横綱を倒すと、報奨金の基礎額である「持ち給金」に10円が加算される。わずか10円と侮るなかれ。本場所ごとの支給額は、この持ち給金を4000倍して計算されるため、1回の金星で1場所あたり4万円、年6場所で年間24万円の支給増となる。
関取でいる限り、この増額分は現役を引退するまで生涯にわたって支給され続ける。仮に20代前半で金星を挙げ、そこから10年間にわたり関取の座を維持すれば、それだけで240万円以上の純粋な上乗せとなる計算だ。土俵際の一番に、己の退職金と将来の生活がかかっている。プロとしての凄みはここにある。