トラ襲撃の深層とずさんな安全管理:那須サファリパーク事故の真実
冷え込みの厳しい冬の早朝、那須サファリパークのバックヤードに怒号と悲鳴が響き渡った。被害に遭ったのは20代から30代の飼育員ら3名。展示スペースと夜間用の寝室をつなぐ通路部分で、体長約2メートル、体重150キロを超えるベンガルトラの「ボルタ」と鉢合わせになった瞬間から、逃げ場のない密室での悪夢が始まった。
本来であれば、猛獣が寝室内に収容され、確実に施錠されていることを確認してから立ち入るべき通路だった。しかし、トラは施錠されていない仕切り扉をすり抜け、通路へと侵入していた。最初に襲われた女性飼育員を助けようとした同僚たちも相次いで負傷し、右腕を失う重傷を負う事態にまで発展した。現場はまさに阿鼻叫喚の修羅場と化していた。