田中角栄を葬った米国の罠と闇資金!ロッキード事件の全貌を暴く
ロッキード事件を語る上で欠かせないのが、日米を結ぶ地下水路となった政財界のフィクサーと総合商社の存在だ。巨額赤字に喘いでいた米国のロッキード・コーポレーションは、開発した大型旅客機「L-1011 トライスター」の受注獲得に向け、なりふり構わぬ売り込み攻勢を仕掛けていた。
その工作資金を日本国内で差配したのが、戦後最大のフィクサーと呼ばれた児玉誉士夫である。ロッキード社から児玉へ流れた資金は21億円以上。彼はCIAとのパイプを背後にチラつかせながら、航空業界や右翼団体、政治家たちを巧みに操り、ライバル機を蹴落とすための裏工作を主導した。
一方で表舞台の代理人として動いたのが丸紅株式会社だ。丸紅の専務や社長は首相官邸に直接パイプを繋ぎ、全日本空輸の次期主力機選定をマクドネル・ダグラス社のDC-10からトライスターへと覆させるべく、田中に5億円の賄賂を約束した。航空宇宙・軍需産業という国家の基幹ビジネスを舞台に、巨額マネーが政治権力と野合した瞬間だった。