『タッチ』ストーリー完全解説!和也の死の真相と達也・南の結末
甲子園出場を決めた後、物語は最大のクライマックスを迎えます。本大会を前に調子を崩し、プレッシャーと南への想いに押しつぶされそうになった達也は、開会式直前に選手宿舎を抜け出します。向かった先は、新体操のインターハイ遠征先だった長野県でした。
静かな河原の電話ボックスの前で、達也は南に向かってストレートに自らの想いを告白します。
「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも」
それに対し、南は涙を流しながら答えます。
「たいがいにしなさいよ。……手のかかる弟が1人消えただけじゃない。……残ったのは、とんでもなく手のかかる……世界で1番……好きな男よ」
この不朽の名告白によって2人の心は名実ともに結ばれました。その後、甲子園に復帰した達也は明青学園を牽引し、見事に甲子園初出場・初優勝を成し遂げます。しかし、あだち充作品の真骨頂として、優勝の瞬間そのものは直接描かれず、物語は大会後の穏やかな日常へと静かに移行します。最終回では、上杉家の居間に飾られた甲子園優勝の記念皿とウイニングボールが映し出され、達也が大学進学を目指して浪人生活(勉学)に励み、南との確かな未来へ歩み出す爽やかな余韻を残して幕を閉じました。