すすきの首切断事件の真相:公判記録と未公開調書が暴く家族の闇
北海道警察の特別捜査本部が積み上げた押収品リストは膨大を極めた。すすきのホテル殺人事件の発生当初、現場に残された指紋やDNAは極めて限定的であり、犯人像の特定は難航を極めるかに見えた。しかし、防犯カメラのリレー捜査と周辺店舗の購買履歴を地道に洗う捜査員の執念が、やがて札幌市厚別区の閑静な住宅街にある田村邸へと結実した。
押収された電子機器の復元データから判明したのは、犯行の数カ月前から入念に行われていた「人体の解体方法」に関する検索履歴だった。事件当夜、ホテル客室の浴室で何が行われたのか。捜査資料が示すタイムラインは、わずか数時間の滞在の間に極めて効率的かつ機械的に行われた処置の凄惨さを物語る。激情に駆られた突発的な行為などではなく、周到に準備された儀式のような冷気がそこには漂っている。