スクリーンの鼓動を創る音響効果技師・清水道が語る音作りの真髄
彼のキャリアの原点は、伝統的な邦画の制作スタジオにある。かつて東映の撮影所でフィルムのコマ数に合わせた泥臭いアフレコや効果音の仕込みを重ねた経験が、彼の圧倒的な音響感覚を養った。当時の現場は、身近な日用品を使ってどんな環境音も再現するアイデアの宝庫だったという。
「紙を破る音ひとつとっても、湿気や破るスピードでキャラクターの心情が変わる。道具の性能ではなく、音の質感をどう捉えるかがすべての始まりだった」と彼は回想する。この下積みが、現在のデジタル環境においてもブレない強固な軸となっている。