世界遺産最多国はどこ?イタリア対中国の激動ランキングと裏話
登録数が増えるほど、重くのしかかるのが維持管理の責任だ。日本国内では文化財の保護を規定する文化遺産保護法(文化財保護法)をはじめとする法体系が整備されているが、欧州や中国でも極めて厳格な法令によって景観と構造体の保存が義務付けられている。看板一つ掲げるにも自治体や文化財当局の厳正な許認可が必要であり、住民の生活利便性と遺産保全のせめぎ合いは日常茶飯事だ。
修復作業一つをとっても、現代の建材で安易に補修することは許されない。数百年、数千年前と同じ素材と伝統工法を再現するため、莫大な国家予算と職人の技術継承が不可欠となる。世界最多の座を守るということは、それだけ膨大な維持費と法規制の負担を背負い続ける覚悟の裏返しでもあるのだ。