山ちゃんと風来坊を比較!名古屋手羽先の秘伝ダレと名店の真髄

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歴史の針を1960年代初頭まで巻き戻そう。当時、肉が少なく骨ばかりの手羽先は、精肉店でもスープ取り用として二束三文で売られる厄介者だった。その運命を劇的に変えたのが、「風来坊」の創業者である大坪重雄だ。仕入れのミスから偶然手元に残った手羽先を前に、彼が試みたのは看板メニューだった若鶏半身揚げのタレを絡めて二度揚げすること。これが「手羽先唐揚げ」の誕生の瞬間であり、日本の外食産業における偉大なイノベーションとなった。

一方、この名古屋の味を全国区、ひいてはアジアへと知らしめた立役者が、「世界の山ちゃん」を立ち上げた株式会社エスワイフードの創業者・山本重雄だ。大坪が築いた甘辛の礎の上に、むせ返るほどの特製コショウを効かせた強烈な個性を上乗せした。屋台同然のわずか4坪の店から始まった挑戦は、瞬く間に若者やサラリーマンの胃袋を掴み、夜の街を席巻していく。静かなる元祖・大坪重雄の職人技と、アグレッシブに攻めた山本重雄の商才。この両雄の存在なくして、今日の手羽先カルチャーは存在し得なかった。

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