山口組を揺るがした中野会とは何か?若頭射殺の深層と未公開証言
1997年8月28日、新神戸オリエンタルホテルのティーラウンジに乾いた銃声が響き渡った。標的となったのは、五代目山口組のナンバー2であり、組織の金庫番として絶大な権力を握っていた宅見勝若頭。白昼堂々、一般市民も行き交うシティホテルで実行された凶行は、日本社会に底知れぬ恐怖を植え付けた。
現場を指揮したのは、武闘派として恐れられていた中野太郎率いる精鋭部隊。事件の直前、中野自身が京都の理髪店で銃撃される事件が起きており、その黒幕が宅見であるとの疑念を深めていた。報復の連鎖。統制を失った暴力の矛先は、組織の最高幹部へと容赦なく向けられた。
巻き添えとなった一般男性が命を落とすという痛恨の事態は、警察当局の逆鱗に触れる。この一撃が、組織の運命を決定づける破滅へのカウントダウンとなった。