桑田佳祐の食道癌ステージと生還の記録!奇跡の復活劇と現在の真相
桑田佳祐を襲った食道癌は、幸いにも「ステージI(ステージ1)」の早期発見だった。だが、食道という部位の性質上、手術は決して容易なものではなかった。胸部と腹部を開き、病巣のある食道を切除した上で胃を引き上げて再建するという、8時間以上にも及ぶ極めて難度の高い大手術が敢行された。
最大の懸念は、声帯の動きを司る「反回神経」への影響だった。万が一この神経を傷つければ、かすれ声が残ったり、最悪の場合は二度と以前のような歌声を取り戻せなくなる。稀代のボーカリストにとって、それは表現者としての死を意味しかねない瀬戸際の戦いだった。
執刀医たちの卓越した技術によって手術は無事成功し、神経も温存された。しかし、本当の戦いは術後に待っていた。固形物を飲み込めない苦しみ、胃が小さくなったことによる急激な体重減少、そして何より思うように出ない声。桑田は弱音を吐くことなく、気の遠くなるような発声練習とリハビリを重ね、脅威的なスピードで回復への道を歩み始めた。