日本の核武装論は現実化するのか?激変する安保と非核三原則
長らく核の議論を拒絶してきた日本の世論にも、微妙ながら確実な変化が生じている。世界中で話題を呼んだ映画『オッペンハイマー』の公開は、被爆の悲劇性だけでなく、国家の存亡と科学技術、そして抑止の力学をめぐる冷徹な現実を日本人に突きつけた。同作がNetflixなどの配信プラットフォームを通じて若い世代にも広く視聴されるなか、核を巡る言説は情緒的な反核平和論から、リアリズムに基づいた戦略論へと複層化している。
メディアの姿勢も変わりつつある。NHKスペシャル「日本の安全保障と核」のような骨太の時事報道ドキュメンタリーがNHKプラスなどで繰り返し再生され、SNSを中心に活発な議論が交わされている。「核を持たないことが本当に平和を保障するのか」という疑念が、従来のイデオロギーの境界線を越えて一般市民の間にも浸透し始めている証拠だ。