日本唯一の宗教都市・天理の深層解剖:信者と市民が織りなす現在

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街の中心に君臨するのが、信者たちが「ぢば」と呼ぶ発祥の聖地、天理教教会本部だ。江戸時代末期に中山みきによって開かれたこの教えは、「陽気ぐらし」と呼ばれる全人類の幸福な調和を目指す。その教理を物理空間に具現化しようとした壮大な試みが「おやさとふしんプロジェクト」である。

教会本部を囲むように配置された巨大な「詰所(つめしょ)」群や教育・医療機関は、碁盤の目状に張り巡らされた独自の景観を作り出した。千鳥破風を戴く和風建築の意匠がビルディングスケールで展開される景観は、建築史的にも極めて異例だ。中山みきが説いた「人をたすけて我が身たすかる」という利他の精神は、ただの精神論にとどまらず、都市そのものを設計するエンジニアリングの根幹として今も街の骨格を成している。

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