青果のプロが明かす美味しいスイカの選び方!縞模様と打音の極意
スイカの表面を手で叩いて音を聞く仕草は、買い物の定番風景として定着している。しかし、力任せに叩いて果肉を痛めたり、音の違いが分からず途方に暮れたりする人も多い。音による判別には明確な音響学的な理由がある。
叩いたときに「ボンボン」と澄んだ中低音が響き、叩いた反対側の手のひらに心地よい振動が抜ける個体がベストだ。果肉に適度な水分と繊維の張りが保たれている証拠である。
甲高い「ポンポン」「キンキン」という金属的な高音が鳴るものは、果肉が詰まりすぎていてまだ若い。一方、「ボタボタ」「ドスドス」という重く鈍い濁音が響く場合は警戒が必要だ。内部に鬆(す)が入り、過熟によって果肉の細胞壁が破壊されている可能性が高い。
近年ではJA全農(全国農業協同組合連合会)の集荷場などに高性能な非破壊光センサーが導入され、内部の空洞や糖度が自動測定されるケースも増えた。だが、センサー選別を通していない地場野菜や直売所のスイカを選ぶ際、手のひらに伝わる残響の感覚は今なお有効な武器となる。