右から左へ受け流した男、ムーディ勝山が辿り着いた逆転劇の真相
潮目が大きく変わり始めたのは、メディアの主戦場がウェブ空間へと拡張した時期と重なる。自身の公式YouTubeチャンネルの開設をはじめとするデジタル領域への積極的なアプローチは、新たなファン層を開拓するきっかけとなった。過去の栄光を卑下する自虐に終始するのではなく、卓越した企画力とシュールな世界観を現代的なフォーマットへと見事に昇華させたのだ。
さらに、Amazon Prime Videoなどの配信プラットフォームで展開される大型バラエティ企画への出演が、お笑いファンの目を覚まさせた。過酷な状況下でもブレない佇まいと、ここぞという瞬間に放つ切れ味鋭いワードセンス。「実は誰よりもロケや平場が上手い芸人」という業界内の評判が、ネットを通じて可視化され、若い世代をも巻き込んだ再評価のうねりへと繋がっていった。