「新宝島」の制作秘話とMv伏線!サカナクションの名曲を徹底解剖
ミュージックビデオ(MV)を手掛けたのは、独創的な映像世界で高い評価を得ている映像作家の田中裕介だ。80年代の昭和歌謡番組や『8時だョ!全員集合』を彷彿とさせるレトロなステージセット、昭和のアイドルのようなステップを踏むメンバーのシュールなビジュアルは、初見の視聴者に強烈なインパクトを与えた。
だが、この映像には単なるコミカルな演出にとどまらない深い伏線が張り巡らされている。ヴィンテージカメラのアングル、ヴィジュアルの違和感、そして背景を飾るポンポンを持ったダンサーたちの緻密なフォーメーション。これらはすべて、楽曲が持つ「ポップスとしての表層」と「オルタナティヴな屈折」を視覚的に対立・共存させるための計算された仕掛けである。一見するとポップで親しみやすい映像の奥底に、古典的なテレビ文化へのオマージュと批評性を潜ませることで、中毒的なリピート再生を生み出す構造が見事に完成した。