万城目学の傑作『鴨川ホルモー』徹底解剖!謎のオニ合戦とキャストの現在
ホルモーの戦いを成立させているのが、徹底して作り込まれた厳格なルールと、オニを操るための特殊な言語「オニ語」です。オニは身長20センチメートルほどの小柄な姿で、頭には角が生え、なぜかレーズンが大好物。指揮官である学生たちは、腰に下げた巾着からレーズンを与えながら指示を出します。
戦局を左右するのが、独特のイントネーションで発せられるオニ語のコマンドです。
・「ゲロンチョリー」(進め/突撃せよ)
・「アグラップ」(捕獲せよ/包囲せよ)
・「ドッピョ」(引け/退却せよ)
・「フギュイッ」(被弾時などのダメージ音声)
これらの奇妙な言葉を大真面目に叫び、時に不可解なポーズを取りながら陣形を組む姿はユーモラスそのものですが、戦術面は極めてシビアです。相手の陣形を崩す陽動や、補給線となるレーズンの管理、各メンバーの役割分担など、高度な頭脳戦が展開されます。そして、オニを全滅させられたり指揮官が耐えきれなくなったりした際、敗北を認める言葉こそが、作品タイトルでもある「ホルモー!」の絶叫です。この叫び声を上げた瞬間、敗者は強烈な屈辱感とともにその場に崩れ落ちることになります。