統合失調症と闘った有名人たちの真相!苦悩と再起のドラマを追う
ロック史に不滅の足跡を刻んだザ・ビーチ・ボーイズの頭脳、ブライアン・ウィルソン。彼が残した歴史的名盤『ペット・サウンズ』の繊細極まりないハーモニーの裏には、激しい幻聴の恐怖が常に張り付いていた。絶え間なく耳元で罵声を浴びせかける声と戦いながら、彼はポップミュージックの限界を押し広げるスコアを書き続けた。長年の隠遁生活や悪徳医師による支配という過酷な試練を経て、妻メリンダの献身的な支えによりステージへ生還した姿は、音楽ファンの胸を打たずにはいられない。
対照的な結末をたどったのが、初期ピンク・フロイドのフロントマンであったシド・バレットだ。サイケデリック・ロックの旗手として異彩を放ちながらも、プレッシャーと病の悪化、そして薬物の影響が重なり、彼はバンドを去らざるを得なかった。世間から完全に身を隠し、故郷ケンブリッジで絵画やガーデニングに没頭した彼の後半生は、ロックスターという虚像を脱ぎ捨て、静寂の中で自らを取り戻すための逃避行だったのかもしれない。