オチを求めない新常識とは?ステレオタイプを覆す関西人の真実
関西人のパブリックイメージを決定づけた最大の功労者であり、同時に呪縛ともなったのが吉本興業を中心とする巨大な芸能資本だ。戦後、劇場から電波へと主戦場を移したバラエティ・コメディは、日本全国の茶の間に「関西=底抜けに明るいお笑いの本場」という図式を強烈に刷り込んだ。
象徴的なのが明石家さんまに代表されるトップランナーたちの話術である。息もつかせぬマシンガントーク、絶妙な間合い、自虐を交えたツッコミの技術は、全国放送のゴールデンタイムを通じて「標準的な関西人のコミュニケーション」として消費されてきた。しかし、誰もがプロの芸人並みの反射神経を持っているわけではない。地方から大阪の大学に進学した学生や転勤族が「何か面白いこと言ってよ」と無邪気に振るハードルは、地元住民にとって時に重荷となり、時に演じるべき社会的役割として機能してきた。