食卓が変わる極上の一枚を探して!目利きが明かす陶器巡礼ガイド
器選びで失敗しないための第一歩は、店主のキュレーション意図が明確な店舗を見つけることだ。長年培われた陶磁器卸小売業のネットワークを活かし、作家の個展と定番の日常使いを巧みに両立させているセレクトショップには、必ず明確な美学が存在する。棚に並ぶ器がどのように調理され、どのような照明の下で映えるのかを具体的にイメージさせてくれるディスプレイは、優れた名店の証拠といえる。
買い付けの現場でプロが最初に見るのは、デザインの奇抜さではなく「高台(こうだい)」の処理と全体の重量バランスだ。テーブルを傷つけない滑らかな仕上げが施されているか、汁物を注いだ際に重心が安定するか。一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会が指定するような厳格な基準を満たした伝統工芸品から、気鋭の若手作家による意欲作まで、バイヤーは指先の感覚でその実用性を測っている。店を訪れた際は気後れせず、器を実際に手に取らせてもらい、重心の落ちる位置を確かめてほしい。