【深層検証】日航機墜落事故の原因とは何だったのか——41年目の夏に問い直す「圧力障壁の罠」と現代空の安全
国の航空事故調査委員会(当時の運輸省)が長期間にわたる科学的検証の末に導き出した結論。それは、機体後部を隔てる「後部圧力障壁(アフト・プレッシャー・バルクヘッド)」の損壊であった。
ことの真相は事故の7年前、1978年にまで遡る。同機が大阪・伊丹空港で着陸時に機体尾部を滑走路に接触させた「しりもち事故」を起こした際、製造元である米ボーイング社による修復作業が行われた。このとき、損傷した圧力障壁の板をつなぎ合わせる補強プレート(スプライス・プレート)の設置において、技術マニュアルに従わない致命的なミスが犯されていたのだ。
規定では2列のリベットで補強プレートを固定すべきところを、作業員はプレートを切断し、実質的に1列のリベットでしか荷重を受け止められない不完全な状態で作業を完了させてしまった。このたった一度の不適切な修理が、後の大惨事の引き金となる。