奇妙な符合と回収される「借金」――なぜ今『ジョジョ』のマリリン・マンソンが再評価されるのか?
スタンド使いであるミラション自身は、決して強大な戦士ではない。むしろ、刑務所という閉鎖空間でコソ泥を繰り返す小悪党だ。しかし、そんな彼女が「ルール」という後ろ盾を得た瞬間、無敵の主人公である空条徐倫たちを絶体絶命の窮地に追い詰める。このパワーバランスの妙こそが、ジョジョの真骨頂だろう。
暴力では解決できない状況。知略と精神力の限界が試されるデスゲーム。読者はミラションの狡猾さに苛立ちつつも、彼女の背後に控えるスタンドの絶対的なシステム感に、ある種の美しさすら感じてしまうのだ。